2022-06-13 「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」を読んだ。
久しぶりに本を読んだ。
写真は続編の方(1巻目は友達に貸したので手元にない)
たまたま、Twitterで面白いというつぶやきを見て、すぐに注文したけど、読み始めから面白い話だと直感したほど、面白かった。
浅原ナオト著「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」
浅原ナオト著「彼女が好きなものはホモであって僕ではない 再会」
この本について、ネタバレしない程度にざっくり感想を書くと、文章が軽く読めるようなとっかかりやすい文章で、ユーモアのある語り口で普段小説を読まない人間でも読み進められるような文章で、(こういう例えをして良いのかわからないが)ラノベのような感覚ですぐに読み切れるほど読みやすかった。
文章は読みやすいが、タイトルにホモとあるように、主人公はホモ(ゲイ)である。
そして、表紙にあるイラストに描かれている女の子の彼女を中心に話は進んでいく。
淡いタッチのカップルのイラストが表紙であるが、普通の恋愛小説というには軽い話ではない。軽いタッチの文章だが、話のテーマはホモに触れているだけあって、同性愛の話が中心になる。
同性愛者の男性が異性愛者の女性と付き合う。
同性愛の世界というのは、客観的な表面な部分しかわからないが、同性愛者の主観として話が進んでいくが、興味本位の軽い気持ちで読むには重い話が多い。
だが、テーマは同性愛の話であるが、同性愛だけの話じゃないと私は思った。
好きな対象が男性か女性かの話ではなく、人をどんな人間かとカテゴライズし、線引きする話は、同性愛というカテゴリーだけに留まる話ではないと思う。
人はジャンル分けするとどんだけでも分けられるし、その分け方によって他人に対して好き嫌いで受け入れたり、拒絶したりする。
現代において、同性愛者というのは人によって、拒絶する人もいる。
それは同性愛者に限らず、その人によって受け入れがたい価値観を持つ人は拒絶されてしまう。
この本の主人公である同性愛者はこの事で悩む、そして周囲の人間も悩む。
それぞれ違う立場で、自分の好きや他人の好きについて悩む。
そんなことは、どんなカテゴリーでも起きることで、この本の話は同性愛の話を取り上げているが、同性愛に限らず、広く考えると誰もが悩んだことのあるテーマに繋がると思う。
この本を読み進める中で当事者のように人との関わりや、自分というものを考えるきっかけになってた。
久しぶりに自分の心に突き刺さった本で、もう一度読み返したいと思うほど、面白い話でした。
多分、私の感想よりも他の人のレビューのほうが参考になると思うので、
すこしでも興味が湧いたら、あらすじだけでも読んでほしい。